公開日:

アレルケアに学ぶ 薬機法を回避した効能・効果の謳い方


アレルケアの商品画像

「アレルケア」という食品があります。医薬品でも、トクホでも無いのに、非常に上手に薬機法を回避しながら、「アレルギーに効く」という訴求をしているので、まとめました。

まずは、アレルケアのランディングページと、通販サイトを見てください。どこにも効能効果は謳われていません。単なるL-92という乳酸菌が入った食品です。

薬機法を回避しながら、効能効果を上手に謳っています。ポイントは2つです。

  • 「アレルケア」という製品名が、アレルギーに効きそうな印象を感じさせる
  • 別ドメインで、乳酸菌L-92のアレルギーへの効果について謳っている

製品名「アレルケア」はセーフ

いかにもアレルギーに効きそうな名前です。普通なら薬機法違反で指摘が入るかもしれません。

参考までに、健康食品で薬機法違反となった事例を紹介します。

薬膳○スープ
漢方やさんの○○
不老長寿のお茶
違反広告事例・解説(愛知県医薬品安全課)

この基準で「アレルケア」を見ると、指摘が入らないか心配になります。しかし、思わず「その手があったか!」と言ってしまう、上手な建前を使っています。

「アレルケア」はアレルギー物質(27品目)※を含まない製品です。

※アレルギー物質(27品目)とは食品表示法で定められた特定原材料等27品目(乳、卵、小麦、そば、落花生、えび、かに、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、カシューナッツ、ごま)のことです。
「アレルケア」「L-92乳酸菌」配合サプリ|「カルピス健康通販」オンラインショップ

つまり、アレルギー物質の原材料を含まないようにケアして製造されているから、「アレルケア」という商品名にしているということです。

単なる食品のため、何も効果を謳えないのに、商品名で消費者に「アレルギーに効きそう」というイメージを植え付けることができています。

乳酸菌L-92で、効能・効果をアピール

アレルケアのランディングページ通販サイトには、どこにも、効能効果は謳われていません。

書いてあることは、主に2点です。

  • 乳酸菌L-92が入っている
  • ユーザーの感想・使用感(効能、効果は除く)

「アレルケア」という商品名で、「アレルギーに効きそうだなぁ」という印象を持ったものの、「アレルギーに効く」という根拠がわかりません。ユーザーの感想には、効能・効果は全く書かれていません。食品なので書けないからです。

興味を持った人は、「乳酸菌 L92 効果」のようなキーワードで検索するはずです。そうすると、なんとも芳しいタイトルのページが表示されます。

「乳酸菌 L92 効果」で検索すると表示されるページ

クリックするとリンク先のページが開きます。

スクーンショットで見出しだけ掲載します。乳酸菌L92の効能・効果が、隠すこと無く書かれています。

L92の効能効果サイトのスクリーンショット

アレルケアを購入している人は、このページの

L-92乳酸菌は免疫バランスを整えてアレルギー症状を緩和

に思わず目が行くはずです。

このページでは、「L-92乳酸菌は、花粉症や通年性アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎といったアレルギー症状をやわらげる」というメッセージが書かれています。

ページを見た人は、「アレルケアは、アレルギーに効きそうだ」と感じるはずです。そして、アレルケアの製品ページに戻り、購入します。

アレルケア薬機法回避のポイント

アレルケアが、薬機法を回避しながら、食品でも医薬品のような効能・効果を謳うことができているポイントは、この3点です。

  • 成分の解説ページでは、効能・効果を謳っているが、商品名(アレルケア)は全く出していない
  • 成分の解説ページと、製品ページは別ドメイン
  • 成分の解説ページと、製品ページは互いにリンクしていない

ポイント1
成分なら効能・効果を謳って良い

しっかりとした試験や論文のデータがあるという前提ですが、商品名を出さなければ効能・効果を謳うことはできます。

理由は「商品名が出ていないので、医薬品の広告としてみなされない」からです。

NG例

○○サプリには、ビタミン△△が4000mg入っています。ビタミン△△には、血流を良くする効果があると言われています。

この例文には商品名が入っています。文を分けようが、段落を分けようが、「○○サプリが、血流を良くする効果がある」と明らかに読み取れるためアウトです。

医薬品の広告の定義

医薬品での広告とは、有料・無料問わず医薬品の情報を掲載する全ての媒体が該当します。カタログ、ウェブサイト、YouTubeにアップした動画、Twitterのツイート、全て広告です。有料の広告も、もちろん広告に含まれます。

医薬品等適正広告基準という、医薬品(医薬部外品、化粧品も含む)の広告の基準が書かれた厚労省の通知があります。そこで、「この基準は、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ウェブサイト及びソーシャル・ネットワーキング・サービス等のすべての媒体における広告を対象とする。」と書かれています。

広告とみなされる3要件

以下の3点が揃っていると、医薬品の広告とみなされます。

顧客を誘引する (顧客の購入意欲を昂進させる )意図が明確であること
特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
一般人が認知できる状態であること

薬事法における医薬品等の広告の該当性(厚生労働省)

医薬品ではない食品で効能・効果を謳っていれば、「承認前の医薬品の広告」とみなされます。アウトです。太字のところを読んでください。

承認前の医薬品、医療機器及び再生医療等製品の広告の禁止
第六十八条 何人も、第十四条第一項、第二十三条の二の五第一項若しくは第二十三条の二の二十三第一項に規定する医薬品若しくは医療機器又は再生医療等製品であつて、まだ第十四条第一項、第十九条の二第一項、第二十三条の二の五第一項、第二十三の二の十七第一項、第二十三条の二十五第一項若しくは第二十三条の三十七第一項の承認又は第二十三条の二の二十三第一項の認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない。
医薬品等の広告規制について(厚生労働省)

メーカー、小売、アフィリエイター、ユーザーなど、誰であっても、単なる食品の効能・効果を謳うことは禁止されています。医師であっても禁止されています。

アレルケアを買った人が、「飲んで花粉症が楽になった!」とTwitterに書き込んだり、ブログに書くのも本来はアウトです。そこまで取り締まられていないだけなので、注意が必要です。

アレルケアの場合は、L-92の効能・効果を謳っているページで商品名が出てきません。そのため、医薬品の広告とはみなされず、薬機法の規制を回避することができたのです。

ポイント2
成分ページと、製品ページは別ドメイン

アレルケアの製品ページと、成分ページは完全に別のドメインで切り分けられています。

製品ページ(LPと通販サイト)のドメイン
www.calpis-shop.jp

成分ページのドメイン
www.calpis.info

別ドメインにすることによって、「アレルケアの製品ページと、L-92の効能・効果のページは全く関係ない」と言い訳できます。そして、互いのページをリンクさせないこともポイントです。

ポイント3
成分ページと、製品ページは互いにリンクさせない

成分ページと、製品ページをリンクさせないことがポイントです。大切なので繰り返しました。

互いにリンクさせたくなりますが、リンクさせてしまうと「単なる食品が、医薬品のような効能・効果がある」と謳っていることになり、薬機法違反です。直接は言っていなくても、リンクするという行為で間接的に言っているためアウトです。

アレルケアの場合は、成分ページと製品ページを別ドメインで作成し、互いにリンクさせていません。ここまで徹底しているからこそ、食品でも、薬機法の規制を回避して、効能・効果を謳うことができています。

成分ページ以外の抜け道

成分以外にも、薬機法の対象外となるケースがあります。

  • 経営理念
  • 生産体制(製造方法は薬機法の規制対象)
  • サポート体制

こういったページでは、製品ページでは謳えない内容(安全性など)をアピールするコンテンツにすることができます。当然、製品ページとのリンクは双方向でNGです。

以前受けた薬機法のセミナーでは、内部リンクを直接張っていなければ、成分ページを含め同一ドメインで運用して構わないと教わりました。トップページを経由して、成分ページや生産体制を読ませる手法でした。

アレルケアの場合は、成分ページと製品ページを完全に別ドメインにしています。確実に回避するなら、アレルケアのように、別ドメインにしてしまうのが良さそうです。

薬機法回避のコツ

最後に、薬機法のセミナーで教わった薬機法回避のコツを紹介します。

成分は最大級の表現ができる

医薬品(医薬部外品、化粧品も含む)は「最先端、画期的」のような、最大級の表現が禁止されています。

(6)効能効果等又は安全性についての最大級の表現又はこれに類する表現の禁止
医薬品等の効能効果等又は安全性について、最大級の表現又はこれに類する表現をしてはならない。
医薬品等適正広告基準

例えば、「画期的なアレルギー対策薬」といった表現は、アウトです。

しかし、成分に関しては最大級の表現が可能です。

「○○成分が、史上最大濃度※配合」
※当社製品での比較

このような表現が可能です。

「○○先生が開発した」はOK

医薬品(医薬部外品、化粧品含む)は「医療関係者の推薦」が禁止されています。

10 医薬関係者等の推せん
医薬関係者、理容師、美容師、病院、診療所、薬局、その他医薬品等の効能効果等に関し、世人の認識に相当の影響を与える公務所、学校又は学会を含む団体が指定し、公認し、推せんし、指導し、又は選用している等の広告を行ってはならない。
医薬品等適正広告基準

例えば、「○○学会推薦」「有名な○○先生が推薦した」「タレントの○○さんが推薦」といった表現はアウトです。

推薦はアウトですが、「○○先生が開発した」はOKとセミナーで教わりました。開発した事実はしっかりアピールしましょう。

タレントの推薦もNG例としてセミナーで挙げられていたので、注意が必要です。「タレントが単に製品の説明や呈示を行う場合」(医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等についてはセーフですが、推奨するとアウトです。

アフィリエイトサイトで使えそうなポイント

今回の記事のポイントをまとめます。

  • 商品名を出さずに成分だけなら効能・効果を謳える
  • 成分ページと製品ページを別ドメインで作成し、互いにリンクさせない
  • 成分ページや企業姿勢、生産体制、サポート体制のページで、製品ページで謳えない内容を訴求する
  • 成分に関しては最大級の表現ができる
  • ○○先生が開発したはOK

参考にしてください。

公開日:

カテゴリー:薬機法コメントはありません » 
Top